不思議電波塔



「うーわー…。ひでぇわ」

 午後10時のニュースを見ながら明日見苳夜は呟いた。

 妙な地震があったのだという。アスファルトの道路に亀裂が入り、一部の建物が損壊。軽傷者が数名。

 死者が出るような大惨事というわけではないが、おかしなことにその地震が起こる前はマグニチュードが測定されず、また地震の起こった規模がごく狭く集中した範囲内だけでのことで、本当に地震なのか疑問が残るようなものなのである。

「何だろね。おかしいよなー。最近の世の中って」

 チャイムが鳴った。こんな時間に誰だろうか。

 コンコンコン。

「すみません。明日見くん。綾川隆史なんですけど」

 は?

 口を開けたままの苳夜の手から、ポテトチップスが落ちる。

「先生?」

 苳夜は玄関の扉の向こうに立っている人物を確認する。

 確かに綾川隆史だった。


     *



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