年下の不良くん

「やっ、やめてよっ、結花…!!」

「あはは!!
ごめん、ごめん
遊びすぎたね!!」

「もうっ、結花ってば!!」

「ははっ、じゃあ、また明日ね~♪」

「うん、また明日」

校門の前まで来たので彼女と別れて、図書館へ
向かう

その途中、前に歩いていた男性が急に崩れるように倒れた

私は驚いき急いでその人に駆け寄る

「だ、大丈夫ですか!?」

救急車呼ばなくちゃ…!!

震える手でケータイを取り出したが、

「……ちょ、と、救急車は…やめて…」

と彼は私の手を掴んでそれを止める

「で、でも…!!
どこか具合が悪いんじゃ…!!」

ゴンッと力尽きた様に頭を地面に置くと、小さく聞き取れるかわからない程度の声で呟いた

「……腹…減った~…」

「へっ??」

もしかして、この人…お腹が減ったから、倒れちゃったの…??

あまりの予想外な答えに、私はヘナヘナと地面に腰を降ろす

身なりからして、そんな風には見えないのだけど…

財布をどこかに落としてしまったのだろうか

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