年下の不良くん
第二十四章
少しして、私も与えてもらった自室へ向かった
扉を開けた向こうには、ワンルームマンション並みの広さがあり、ここだけでも快適に暮らせそうな場所だった
クローゼットの前には、真新しい服が置いてありどれも私好みだ
こんな私好みのピッタリな部屋に、私は大満足であった
勉強机に持ってきた教科書を片付けたりしていると、ドアのノックの音が響いた
「はい」
ドアの向こうには仕事をし終えたらしい、春輝が
「夕飯に行こうか
もうそろそろ、良い時間だよ」
「あ、ホントだ…」
掛けられている時計の針は6時を指していた
急いでコートを着て、二人で家を出る
「どこに行きたい??」
「どこでもいいですよ」
エレベーターを降りて、地下の駐車場に向かうと冬の夜風が吹いて身震いがした
「じゃあ、フレンチを食べに行こう
気さくに行ける、いい店を知ってるんだ
そこで温かいスープでも飲もうか」
「はい」
車に乗って目的地に向かう
流れる景色を、ただ静かに一人の人のことを想いながら見ていた