年下の不良くん
第三十四章
──翌日──
今日の授業が終わり、私は優美と廊下を歩く
彼女には、昨日の事を話しておいた
“話が出来て嬉しかった”と言うと、優美は優しく微笑んでくれた
そんな時、廊下の向こうから歩いてきた、ある先生に呼び止められて足を止めた
「岡本」
「あ、萩原(ハギワラ)先生
どうしたんですか??」
萩原潤(ジュン)先生
この先生は、去年私の担任を受け持ってくれた先生で、まだ教師成り立てのほやほや
しかし若いが教え方は素晴らしく良く、萩原先生のお陰で数学が好きになった、と言っても過言ではない
その上、ルックスもそこそこで、生徒と面倒見も良いので、生徒からの人望は厚い
「…少し時間あるか??
話したい事があるんだ」
私は戸惑いながらコクンと頷くと、優美に別れを告げて先生の後ろを小走りで着いていった
着いた場所は、数学科準備室であった
萩原先生とこうやって話すのは去年ぶりで、いったい何の話をされるのか、とそわそわしていた