年下の不良くん
第四十章

会社近くのパスタ専門店が、社内では人気で足しげく、社員が通っているらしい


店の窓際の席に案内され、従業員の後ろに着いて行っていると、横から名前を呼ばれて視線をそちら側にやった


「りりか!!」


「わっ、結花!!
どうしたの、こんなところで!!」


一人で昼をしていた結花とは、春休みを入って直ぐに遊んだ以来で、何だか懐かしく感じた


「ショッピングしてきた帰りなんだ~♪
りりかは??
あぁ、彼氏とお昼~??」


ちらりと私の隣にいる春樹に目をやった結花は、ニヤリといやらしく微笑む


「あ、うん…まぁ、そんな感じ…」


「羨ましいーなー
りりか、超リア充してるなー」


ニヤニヤ顔で迫られて、私は無性に恥ずかしくなり、結花に止めるように言っていると、黙っていた春樹が口を開けた


「学校のお友達??」


「そうなの」


「りりかの友達してます、細川結花でーす
どうも、初めまして」


昔から結花は、初対面の人でも怖じ気づいたりしない気性で、いつもと変わらない口調で挨拶を済ませる



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