年下の不良くん
第八章

次の日、私の熱はすっかりよくなり、いつもの時間に家を出た

マンションを降りると、

「はよ」

清水くんが花壇に腰をかけていた

「えっ??
嘘、どうして??」

驚きを隠せない私に小さく笑う

「来んのおせぇし」

ほら、と清水くんは左手を出した

私、ホントに清水くんと付き合ってるんだ…

ドキドキしながら、その手を握った

「ちっせぇな~」

ニコニコと笑う清水くんに、私もつられて頬が緩む

「清水くんが大きいだけだよ」

「どうだか」

「清水くん、何時から待っててくれたの??」

秋も終盤に入った為、朝晩は冷える

彼が風邪をひいてもしたら、と責任感を感じる

「そんなに」

「風邪ひいたら大変だし、もぅ来なくてもいいよ??」

「んだよそれ、一緒に行くの迷惑??」

「えっ、違う違う…!!
ただ、心配で…!!」

怒らせてしまった…?? 

「俺はただ…」

「“ただ”…??」

何かいいたげに、もごもごする

「…りりかと、一緒に行きてぇの…
って、うわキモ…!!
女々しすぎだろ…!!」

清水くんは、後頭部をクシャクシャとした

「ふふっ、そっか、ありがとう
嬉しいよ
だけど、心配だから、次からメールちょうだい??」

ニコッと笑いかけると、ん、と返事をする

なんだか、清水くんが可愛いと思った

それからは、特に話すこともなく、学校についた



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