年下の不良くん
「──じゃあな」
「うん」
学年が別れる廊下で、清水くんと別れた瞬間、手首を掴まれた
「えっ!?」
慌てて誰なのか確認をすると、この間のギャルだった
「ちょっと、来なよ」
「いっ、痛い…!!」
ぐっと力が入る為、腕を解きたいけど解けない
そのまま、引っ張れるように、体育館裏に連れて行かれた
“絶対絶命”まさに、今の私にピッタリだな…
既に何人もの女子が固まっている
「どうゆうつもりよ」
さっきのギャルが、私を強く睨みつける
「こないだの話、わかんなかったの??
がり勉なのに、バカなんだね~」
そう言うと、周りがケタケタと笑いだす
「ホント、マジありえないんだけど
口で言ってもわかんないみたいだから、体で教えてあげるわ」
それを言うや否や、バチンと私の頬めがけて手が飛んできた
ジンジンと痛む左頬を、私は涙を堪えながら抑える