幸せになりたい
唇が離されたとき・・・

「琴音は俺の女だからな。他の男とは手キレよ。
 いいな…俺だけの女になれよ」

そんな俺様な態度なのに…
私は素直にうなずいてしまった。

「携帯出せよ。今ここであわねぇーって電話しろ。
 俺の目の前で…」

『えっ?ここで?』

「なに?できねぇーの。
 お前俺の女になったんだろ、だったら手キレよ」

『そうじゃないくて…ここにいる間には無理』

「はあー?」

『だって何時間かかるか分かんないもん』

「お前携帯よこせ。
 何人いんだよ、男…」

健太郎は私から携帯を奪うと中を見始めた…


「はぁー…頭いてぇー。
 お前いい加減にしろよ。何やってんだよ」

『今までの私のこととやかく言わないで。
 しょうがないでしょ、さみしかったんだから…』

素直に私がそういうと…

「琴音…もうさみしいなんて言わせねーよ。
 俺だけみてろ。俺がお前を満たしてやるから…」


その言葉は今までの氷のように冷たかった心に中にすんなりと入り込み、
そして、溶かしていった…
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