光の射す方へ
初めて




「歩太、今日どうする?歩太ん家?私ん家?」



仕事を終えて、一緒に店を出ると、私は歩太に聞いた。



歩太と、付き合う様になって、2ヶ月が過ぎた。


私と歩太は、二人ともが前半上がりの日は、必ず一緒の家に帰る様になった。


お互いの家に、2本ずつ歯ブラシが並び、パジャマ代わりのスウェットが常備されている。



私が『かわいいっ!』と思って買った、フードに熊の目と耳がついたトレーナーは、歩太は着てくれない・・・。



「今日は、リカの家。」



歩太がそう言ったので、私達は歩太の自転車で私の家へと向かった。



「あっ歩太、ご飯どうする?買って帰る?食べて帰る?家なんも無いよ?」


最近は、歩太の部屋で過ごす事が多かったので、冷蔵庫の中が、空っぽだった事を思い出す。




「ピザ、食べたい。」


「ピザ?じゃあ早く帰んないとっ!12時までしか注文聞いてくれないよ?」



私の言葉を聞くと、歩太は、自転車をこぐスピードを上げた。




.
< 172 / 254 >

この作品をシェア

pagetop