光の射す方へ



歩太、助けて!!


歩太!!助けてっ!!




お父さん、お母さん、この子を連れて行かないで!!




この子だけは、取り上げないでっ!!




お願い・・・助けて!!






目を覚ました私は、病院のベッドにいた。



郁美が心配そうに顔を覗き込む。



「赤ちゃんっ!!赤ちゃんは?」



そう叫ぶ私に、郁美は、笑顔を見せてくれた。



「大丈夫ですよ。」


郁美の言葉を聞き、私はホッと胸をなで下ろす。




・・・よかった・・・。




.
< 232 / 254 >

この作品をシェア

pagetop