地球の三角、宇宙の四角。
PC画面の右上に貼り付けてあるメモが頭をよぎる――

昨日の昼ぐらいにコイツから電話。コイツじゃねぇわ課長か。いや、コイツでいいわ。
そのコイツ課長との会話のやりとりを、はっきりと思い出した。

実際にメモをちらっとだけ見ると、ふざけた文字で書いてあるのが目に飛び込んでくる。

“きょうじゅうに!” 

とか書いてあるし……はわわ……こるされる……いや、ころされはしないか。
でも、江戸時代なら殺されているのかも。

殺されないまでも三角の木を沢山並べた床の上に正座をさせられて、太ももの上には平たく重い石を置かれ、私は黒い布袋をかぶった上半身半裸のマッチョな男に鞭で叩かれるのだ……ぐらいの拷問は……。

……と、長引きそうな江戸時代、こんな拷問。あんな拷問。という妄想はちょんまげ姿の庄谷課長の大きな声により、かき消された。

「はい。じゃぁねぇよ。おまえ、ヤル気あんのかよ」

庄谷課長がうつむく私にゆっくりと近づいてくる。


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