奇跡事【完結】

「マヒアの近くの森に捨てられていた。それを拾ったのは俺だ」

「……」

「話ではお前の妹は双子だった筈だ。それならあんなに幼いわけがない」

「……それは」


生まれ変わりだと言って信じるのだろうか。
いや、俺の言葉を信じてくれるのだろうか。


そこに空気をぶち壊すような声を出したのは、パチフィスタだった。


「その、サーシャちゃんは生まれ変わったわけ~。わかる?」

「……お前は誰だ」

「会った事ないっけ。僕、パチフィスタって言うんだ。
以後、お見知りおきを~」

「……」

「んで。サーシャちゃんは不慮の事故で死んじゃって、どういうわけか生まれ変わったんだよね。
そして、今ここにいてエレノアと会っている、と。そういうわけ」

「都合が良すぎる。エレノア様への刺客にしか思えない」



パチフィスタの言った不慮の事故という言葉に、俺は軽く鼻で笑った。
俺が殺したのをパチフィスタは知っているのだろうか。

どこまでを知ってるのか。
それはわからない。



「信じても信じなくてもいいよ。だって、生まれ変わりってのは紛れもない真実だから。
それに僕わかっちゃったんだよね」

「……何がだ?」

「サーシャちゃんが選ばれたって理由」


それには俺も首を傾げた。
どういう事だ。


普通の人間は入れない。サーシャはそう言っていた。

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