釘バットと秘密のラブコール


本人のあまりに派手な登場に、先輩もあんぐりと口を開けていた。

「なんでこんなとこにいるんだよ」


そう言ってやると、釘バットをぶんと振り回して彼女が一言。

「てめーがもやしっ子だからな!」

…男らしい理由なことで。


確かに俺はスポーツはからきしだけど!

先輩と一緒に体育倉庫なんていじめにしか映らなかったかもしれねぇけど!

実際俺もいじめだと思ったけど!


「お前に守られるほど落ちぶれてねーよ」

「よく言う」

精一杯のイケメン顔で言い放つと、蜜はそれを鼻で笑い飛ばした。

くそっ、ムカつく顔だな。


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