釘バットと秘密のラブコール


だけど、そんなムカつく彼女を先輩に渡すのはちょっと嫌だったりするわけで。



恋?愛?
そんなもの、期待してもらっちゃ困るよ。


「先輩、やっぱこいつは狂暴すぎてオススメしませんよ」


先輩の被害を考慮した結果ってやつだ、あくまでも。

だって俺が2人のキューピッドになったとして、その後先輩が蜜のせいで大けがをしたらそれこそ大変だろう?


授業中で静まり返った廊下をペタペタ歩きながら、俺はボソッと話しかける。

「それにしても派手な登場だったな」

「ヒーローは遅れて登場すっからな!」


俺にはヒーローというよりラスボスに見えたけど、まぁそれは置いておこう。


< 15 / 24 >

この作品をシェア

pagetop