釘バットと秘密のラブコール


「それにしても、体育館のドアとか壊して大丈夫なのか?」

窓ガラス1枚割るのとは違って、シャレにならない値段だと思うんだけど。


けれど蜜は胸を張って、くるりと一回転してみせた。

短いスカートがひらりと舞うけれど、下に履いているのがジャージなので色気のひとつも感じない。

「おぅよ!強い見方がついてっから心配すんな!」

「強い味方…?」


首を傾げる俺を放って、彼女がうれしそうに笑いながら俺の背後に向かって手を振る。


「おっちゃん、ありがとー!」

振り返ると今朝会った用務員のおじさんがごみ袋を引きずって、微笑みながら立っていた。


< 16 / 24 >

この作品をシェア

pagetop