その眼で溶かして

課長はなぜ会議室に私を?


少し間をあけオフィスから抜け出した私は、第二会議室の前にいた。


緊張で震える手で軽くノックをし、会議室の扉を開けた。


「…あの…失礼しま…っ…きゃっ…ん…んー…」


いきなり腕を引かれ抱き寄せられたと思えば、次の瞬間に唇を塞がれていた。


「仕事中にあんな顔して俺を誘うなんて…いい度胸してるよお前」


「や…違っ…ん」


チュッと吸われた唇。


「ずっと俺だけを誘ってろ…上司命令だ」


「…は…い…課長」


力強い眼で見つめられて、私は一瞬のうちに溶けてしまった。



――その眼で溶かして――




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