桜が舞い散る
「信じられないか?」



「はい。
正直言って信じられません。」



「それもそうだな。ハハッ
教師何かやってて昔は暴走族だからな。
信じられないのも当たり前だ。
だけど桜、本当の事何だ。
そうだな、ここからは楼真の昔話になるが聞いてくれるか?」



本当は先生の許可もなく勝手に先生の過去を聞いたら駄目かもしれない。



だけど知りたい。先生の事を知りたいんだ。



「はい。聞かせて下さい。」



「じゃあ話すとしようか。
楼真わな?生まれた時から決まっていた自分の人生に疑問を感じていたんだ。
自分の人生を何で人に決められないといけないのか。
そこに自分の意思、自由はないかと。
それでも中学までは反抗もせずに決められた様に生きて来た。
だけど中学卒業の時、楼真は壊れた。
楼真の母親と父親が婚約者を連れて来たんだ。
彼奴等は楼真に相談も無しに自分達が気に入ったってだけで勝手に決めたんだよ。
これにはさすがの楼真も怒り家と縁を切る覚悟で飛び出した。
でもまだ15の餓鬼だ。
楼真には何の力もない。行く所もない。
そして楼真は私の所に来た。
話を聞いた私も怒ったよ。今時どこにそんな自分勝手な親がいるかってな。
私は楼真を引き取り自由にしてやる事にした。
ただし学校にしっかり行くこと、大学に進学すること、を条件にな。
まっこんな所だな。
頭のいい桜にはもう分かっているだろ?
これからの事が。」



「はい。
先生は全てを受け入れて
自分の家に帰ったんですね。
家に興味を持ち家を継ぎたくて、
それに先生の事だから留学しますね。」



「あ~そうだな。
楼真は何でも完璧にやらないと気が済まない性格だからな。」



そうなんだよね。
先生は必ず留学する。



「で、桜は全てを受け止める覚悟はあるか?」



理事長は全てを話をえもう一度聞いてきた。





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