『若恋』若恋編
白いコンクリート。
床に流れる黒髪。
投げ出された両手。
制服が引き裂かれてズタズタ。
スカートが捲れ上がって捻れた白い足が見える。
白い太ももに―――血が
『!』
一歩。
もう踏み出せない。
明らかに乱暴された痕。
噛みつかれ、吸い付かれ、凌辱された痕が。
その柔らかい肌に。
一歩。
もう、踏み出せない。
『あっはははっ!
どうだ。ざまあみろ!』
人形が床に転がってる。
『う、ああああっ!』
膝ががくりと崩れた。
床を這いずりりおの元へ。
『りおっ!!』
人形のような冷たい体を引き寄せ抱き締める。
違うと。
これは夢だと。
何かの間違いだと。
だれか!
『やあああっ!』
『りおっ?』