純粋に狂おしく愛してる ー君が私を監禁した理由(ワケ)ー
「ちょっと、里桜!」


 仕事の昼の休憩時間中、私は職場で知り合って仲良くなった友人の早苗(さなえ)に大きな声で呼ばれ、ビックリして思わず咳込んでしまった。

 口の中にいれていた食べ物が、変な器官に入ってしまったからだろう。


「げほっ、げほっ……な、なに?早苗。そんなに大きな声を出し…」

「――アンタ、“あの”鈴木くんに告白されたって本当なワケっ?!」


 私の言葉は、やや興奮気味の早苗の言葉によってさえぎられた。

 早苗の言う“あの”鈴木くん……とは、職場の中で1番のイケメンだと噂されている、同期の鈴木くんで間違いないだろう。

 何せ、ここの職場は“鈴木”という苗字の人が多すぎるんだ。

 そして、確かに私は、昨日の仕事の帰りの途中に、その職場で1番のイケメンだと噂されている鈴木くんから告白をされた。


「本当だけど……?」


 ここの職場に限ったことではないだろうけれど、女の子たちはみんな人の恋愛に興味を持ちたがる。

 早苗もどこからかそういう情報を耳にし、真実なのかはたまた嘘なのかを確かめるために、私本人に確認をしにやって来たのだろう。
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