純粋に狂おしく愛してる ー君が私を監禁した理由(ワケ)ー
 お世話になった医者とは、白井さんのことだろうか。心の中でもう1度白井さんにお礼を言いながら、私は桐生さんに向かって微笑んだ。


「篠原さん。行こうか」

「えっ?どこに……きゃあっ?!」


 どこに行くのか尋ねようと思った刹那、私は桐生さんに抱き抱えられていた。……いわゆるお姫様抱っこというやつ。

 いきなりの行動に、私の恥ずかしくて頭の中が真っ白になった。しかし、何食わぬ顔で暗闇の方へと歩いていく桐生さん。


「ちょっ、桐生さん?!おっ、おろしてください……!」

「……なぜ?」

「なぜ……って、恥ずかしいからですっ!こんな格好、誰かに見られたら……!」

「構わない。それに、すぐそこでおろすから」


 桐生さんが構わなくても私は構わなくないんですよー……と言おうと思ったけれど、本当に少ししたらおろされた。

 目の前には赤い車。……え?赤い、車?

 道の端に停車されていた赤い車。桐生さんはポケットから車のキーを取り出し、ボタンを押すと、車のドアのロックが解除された音がした。


「乗って」


 その言葉と同時に、桐生さんは私に乗ってもらうためにドアを開けた。
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