お前だけしか愛せない
やべー、始まってる。
突っ立っていたせんせーたちも俺らに気付き、
靴を入れる袋を差し出してきた。
「名前は?」
「三浦翔也です。あ、6組だと思うんですが」
母ちゃんが言い、
ハゲたビール腹のおっさんが
紙をペラペラ捲る。
どーやって、前の生徒席に入らせんだろ?
高校は。
「三浦くんは6組だね。
じゃあどうしようか。
生徒席入りきる?」
そりゃ知り合いばっかだから、
入りきるちゃー入りきるけど。