†魔界戦記†
「カエンの奴
放心状態じゃねぇか!?
ミスト、何かあったのか??」
ハゼルの問いかけに
ミストは答えるコトができない。
「わからない・・・
走ってる時は
あんな状態じゃ
なかったから」
手を口に当て
心配を隠しきれないミスト。
「信じるしか・・・
ないんじゃないか?」
セイトが呟くが
もう本は読んでいない。
彼もまた強がってはいるが
心配なのだった。
「う〜ん・・・ムニャ」
トードは一人
寝息を立てている。
「カエンみたいな奴だな
こいつは・・・」
ハゼルが呆れながら
トードを見下ろし
そして闘技場に目を向けた。