†魔界戦記†


「こんな寝顔からは
さっきの戦いは
想像もつかねーよな」


背中のカエンを
落とさないよう
ゆっくり歩きながら
ハゼルが言う。


「正直、トードなんて
少しちびってたもんな」


「ち、ちびってなんか
ないもんね!!」


セイトの冗談に
本気で慌てるトード。


「でもホントによかった
怪我ひとつなくて」


ホッと胸を
撫で下ろすミスト。

彼らは無事
一次審査を勝ち抜いた
人間チームの内の一つだ。

これから一週間の間
力をつけるための修行を
行うこととなるのだが・・・?


「ここから、お別れだね」


堪えきれずに
泣き出すトード。


「一週間だけじゃねーか」


それをなだめるハゼル。

ここからは
それぞれが別行動だ。

天使の下へ行き
魔界で生き残る力を
手に入れなければならない。
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