年下の君と青春中。
「あ、葵起きた?」
寝起きの葵の頭には、1つだけ寝癖が出来ていた。
さ、触りたい・・・。
「周りであんなにガサガサされてたら、誰だって起きるっつーの・・・」
そう言って、葵はジトリとあたしを見る。
でも、そんな不機嫌な顔でも格好いいと思えるあたしは、多分重症だ。
それに、多分今のあたしの顔は、真っ赤だろう。
「・・・ほ、ほらっ!急いで準備しないと遅刻するよ!!急いで準備っ!」
赤くなった顔を誤魔化す為に、話を変えるあたし。
でも、葵はそれに気付いたのか、ニヤッっと嫌な笑いを浮かべた。