最初で最後の恋文
「お前、アルバム作りするんだって?」
 
担任はさっき真琴から聞いたことを遥斗に聞いた。

「はぁ…。何故か強制的に…。」
 
遥斗は呆れた顔を担任に見せながら呟いた。

「そうかぁ…。まぁ、宮崎も他の奴らもお前の事知らねぇから、無理だと思ったらやめていいからな。」
 
担任はそう言いながら、顔は笑っていた。
そして、遥斗にカメラを渡した。
遥斗はカメラを受け取ると、はい…。とだけ言って職員室を出た。
 
職員室を出ると、まだ真琴がいた。
さっきと同じように中庭を眺めていたが、遥斗が職員室から出てきたことに真琴は気づくと、中庭から遥斗に顔を向けて、顔を傾けながら、

「話終わった?」

と、遥斗に聞いた後、遥斗の手にあるカメラを見て笑った。

「じゃ、行こうか。皆に紹介しないと!」
 
真琴はそう言うと遥斗に背を向けて歩き出した。
遥斗も渋々その後ろを歩いた。
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