その手で・・・
その手で
会社の上司の斎藤春樹。

私は、彼に恋心を抱いていた。

・・・・

でも、彼はそんなこと、

きっと知らないだろう…


私のデスクの上に、

彼の手が置かれた。


「ここ、間違ってる」

「・・・すみません」

・・・

今は残業中。

彼と私の二人きり。

残業はいつものことなのに、

・・・

今日に限って、

なぜ彼が、まだ残っているのか、

不思議だった。

・・・・!!

突然、私の髪の毛を、

彼の綺麗な指がなぞった。



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