+MYSTIC love+
「次は…、教科書31Pから。佐藤、読んでくれ」


はい―


涼やかな声と共に、カタンと椅子の引く音がした。


佐藤さんの滑らかな英語の朗読を聞きながら、目は教科書のアルファベットを追う。


チョークのコツコツと黒板をたたく音。


教科書から顔を上げて、少しだけ教室の様子をのぞき見る。


女の子ばかりだ。
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