うさぎ と くま の物語 (完)
 

「………………あぅあぁ……あ、甘いので………お願いします……」


ペコッと私は頭を下げる。


「――――お望みのままに。…………かわいいうさぎさん」


篠田センパイは柔らかい笑顔で私を見て、私の髪の毛を一束掴んだ。


そして、呼ぶ。


「……………美咲」


私の名前を。


「!!!」


ぎゃっ!


なっ、名前!!!


名前呼ばれただけなのに…痺れます!


そして、篠田センパイは私の髪の毛にキスを落とす。


私と先輩の目線は、同じ。


「……好きだよ」


「!!!」


予想もしていなかった言葉に、私は言葉を発することもできない。


篠田センパイはニコニコとして、そんな私を見つめる。


こっこっこっこっこれが、『甘い』ってやつですかぁぁぁ!?


ぶっ…ぶっ倒れそう…。






でも、きっとこれは序ノ口…。


優しそうなクマさんは、ハチミツのように甘くて…。


きっと、私は…その甘さにとろけてしまう…。


―――…た、堪えれるの…私っ!?


この先、ドキドキです…!

 
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