うさぎ と くま の物語 (完)
*たいかいまえ
 

――――…


ついに来てしまった…。


柔道大会当日!


今日は個人戦、明日は団体戦。


どっちもドキドキしちゃうよ~…。


私は大きな荷物を抱えて、会場をポカンと眺めていた。


そこに、クスクスと笑い声が聞こえてきた。


「何でうさぎちゃんが緊張してるの?」


「あっ、佐崎センパイ!だだだだって…!」


テンパりまくってる私は、どもりまくっていた。


「ほらほら。落ち着いて?ね」


佐崎センパイの手が私の頭の上に乗る。


「は、はい…!」


さすが部長。


落ち着いてるな…。


……そうだよ、マネージャーの私がテンパってたらダメだよね。


ほら。


梨乃センパイはいつも通りの落ち着きっぷり…

 
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