うさぎ と くま の物語 (完)
 

「片岡の声なかったら、負けてたかも」


「え、そんなっ!副部長の力で勝てたんですよ!」


嬉しすぎる気持ちが大きすぎて、何を篠田センパイが言ってるのか、よく理解できなかった。


私の声が力をくれた、って…!?


私の声がなかったら、って…!?


えぇぇ!?


「…………篠田センパイ、って呼んでくれてたよな?副部長、じゃなくて。名前で」


「―――――!」


私は手で口元を押さえる。


気付いて…!?

 
< 77 / 122 >

この作品をシェア

pagetop