うさぎ と くま の物語 (完)
「片岡の声なかったら、負けてたかも」
「え、そんなっ!副部長の力で勝てたんですよ!」
嬉しすぎる気持ちが大きすぎて、何を篠田センパイが言ってるのか、よく理解できなかった。
私の声が力をくれた、って…!?
私の声がなかったら、って…!?
えぇぇ!?
「…………篠田センパイ、って呼んでくれてたよな?副部長、じゃなくて。名前で」
「―――――!」
私は手で口元を押さえる。
気付いて…!?