あなたへ 【短編】




「…あ…、いや大丈夫です……」




あたしは、そう



言ったあとに



自分が泣いていることに


気がついた。





だから、この人は



声をかけてくれたのか…





その声をかけてきた男は


見る限り


入院中の患者のようだった。





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