こんなかたちではじまる恋
いつまでも続かないと分かっていても、綾野に抱かれてキスされて。
まるで恋人ごっこのような時間だけど、その時間だけは綾野に包まれて安心していたし、女としての悦びもたくさん感じていた。


一度快楽を味わってしまうと、なかなかそこから抜け出せない。


だから、またあたしは綾野に会いに行ってしまう。


バカなあたし。
何をしてるんだろう。
どこかではそう思っている自分もいるのに…。





その日はいつもと違った。



「さやか。一緒にお風呂入ろうか」



綾野はそう行った。
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