こんなかたちではじまる恋
「えっ!?」

「一回も入ったことないからさ」

「やだよ…恥ずかしいもん」

「何をいまさら。俺はさやかの体の隅々まで知ってるよ?左胸のちょうど心臓あたりに小さなホクロがあることとか」

「もう!やめて」

「ほら。早く」




結局綾野の押しに負けてあたしは一緒にお風呂に入ることになってしまった。



「さやかはピンクが好きだから」



と綾野はピーチの香りの入浴剤を入れてくれた。


いつもはあたしは自宅でシャワーを浴びてきて、綾野はあたしが来てからシャワーを浴びたり、既に浴びてたりで、会話もそこそこにセックスを始める。
今更隠すも何もないかもしれないけど、一緒にお風呂に入るとか、そこのコンビニまで一緒に肩を並べて歩くとか、そういうことを一切していないからいざこうなると心まで丸裸にされたみたいで恥ずかしい。
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