冬の花
~優side~
「くすっ、ごめんね。」
ちょっと控えめに笑う彼女は
真っ赤になった俺を少しからかっている様
何か冬花が変わった。
きっと今の表情は
花園さんにだって見せたことない顔だ
俺はそれが堪らなく嬉しくて
つられて笑ってしまう
「桜木くん、もう暗いし帰らないと。」
冬花がそう言うからカーテンを開け
まだ日が沈みかけている程度
「大丈夫、まだ明るいから。もう少し。」
えっ!?
冬花はちょっと困ったように
俺から視線を逸らす