冬の花

~優side~




「くすっ、ごめんね。」



ちょっと控えめに笑う彼女は

真っ赤になった俺を少しからかっている様





何か冬花が変わった。



きっと今の表情は

花園さんにだって見せたことない顔だ




俺はそれが堪らなく嬉しくて


つられて笑ってしまう




「桜木くん、もう暗いし帰らないと。」



冬花がそう言うからカーテンを開け
まだ日が沈みかけている程度




「大丈夫、まだ明るいから。もう少し。」


えっ!?



冬花はちょっと困ったように
俺から視線を逸らす


< 196 / 218 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop