いちごみるくちょこ
「彼方ぁ~~~」


「永愛何泣いてんの?俺が死ぬわけないだろ?て言うかせっかくの図書館デートが台無しだね?」


「何行ってんの!し…心配したっんだからぁ…」


「うん」


「ばかぁ…」


「うん」


「うぅ~~~」

「よしよし…もう泣かないで?」


「永愛ちゃん。」


「せんせぇ…」


「彼方くんね?まだ麻酔が効いてるはずなのに手術が終わった瞬間目を覚まして『永愛に会いたい』て言ったんだよ?愛されてるね?」

山口先生は微笑みながら言う。

「え…?」


「愛の力?」

戸田はがおどけた顔で言う。


「ふふ…」

永愛は思わず笑ってる。

俺はただその光景を見ることしかできない。

あの2人の間にはいれない。

あの抱き合ってる手を引き裂くこともできない。

戸田のあの表情…

戸田は永愛のことが?

俺のやりばのない気持ちはどこにも発散する場所がなかった―…


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