晴の思い出

『晴野希美』12歳〜




12歳になった私は相変わらず勉強ばかり。



でもその時ネットで知り合った男の子がいた。

同い年のチャーリー。


ずっとメールだけだったけど、今度会う約束をした。


デート用の洋服をお母さんと一緒に買いに行った時、


同い年くらいの子がこっちを見てコソコソ言ってる。


日本語で話してたから英語が話せないと思ったのだろう、

英語で私の事を悪く言っている声が近付いて来た。


「なにあの服」

「テロでも起こす気?」

「ダサいよね。あんなので買い物とか来て行く所あるの?」


そう言って笑いながら遠ざかってく。


………悔しい。


私だって好きでこの格好をしてる訳じゃない。


でもチャーリーはきっとわかってくれる。


私の事を好きだと言ってくれた。


この服を着ていても気持ちは変わらないはず。


そう信じてた。






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