Discoloration

黒から明るい茶色



ドンッ。

   ゴチンッ。



一つ目はぶつかった音。


二つ目はあたしが落とされた音。





「「いっつ・・・。」」

「あ、わりィ。落とした。」


「おーっ!クロちんじゃーん!」

金髪で目がクリクリの
背が小さい、
いかにもなワンコ系が言う。




「・・・キョウ、またやった・・・。」

キレ目のイケメンは、
目だけをこっちに向けてつぶやいた。



「キョウ、ノックしてから扉を開けないとぶつかると何度も…。? その子は?」

目が細いメガネのこれまたイケメンが
メガネを上げながら言う。


「えっと、こいつはさっき「だあぁー!!!!」



声も背もでかいこの男は、

目も髪も明るい茶色をしていた。



「おい、キョウ!

 お前何度ぶつかって、

 俺の一発逆転のチャンスを

 奪えば気がすむんだよ!

 毎回、毎回、言ってんだろ?!

 このドア開けるときはノックしねェと、

 
 ダーツ投げるやつにぶつか・・・


 何だこれ?」


あたしはこの

でっかい明るい茶髪ヤローに踏まれ、

意識を手放した。
 


 
 
 
 




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