Discoloration
端正な顔をフッと緩めながら、
「・・・現在空き教室、
旧視聴覚室に向ってる。
俺の仲間にあんたを会わせるためにね。」
「いやいや。降ろしても連れてけるでしょ?」
「だから、無理。
あんた絶対逃げるだろうし。」
「何で、分かるのさ・・・。」
こいつ、エスパーじゃないの?
「もしかして、エスパーとか思ってるだろ。」
「っ?!///」
ヤバいぞ。
あたしの‘勘‘が
警告する。
須黒とかいうこいつも、
その仲間とやらも
かなり普通でない気がする。
だって今の時間、普通に授業中だろ?
あたしがモンモンと考えてるうちに
空き教室とやらに着いたようで。
いきなりガラッと扉が開いた。
これもまた‘勘‘だけど
このときに、ずっと昔から開かない、
あたしのココロの扉を
現実でもしていないはずなのに
誰かがノックする音がした気がした。