Discoloration


「っ!!」

「?」



「そうでした!

 さすが駿です。

 キョウは思い出したみたいですね。

 樹は・・知らないでしょう。

 その頃はまだ樹は
 
 この辺りに来てませんから。

 中2の頃ですから、

 2年前ですね、アレは。」

 

「アレってぇ?」


「その話は長くなりますよ。

 その噂も情報も、

 2年間ほど入ってきませんでしたし、

 だいぶ美衣子さんも

 髪形など見た目を変えていますから、

 分かりませんでした。」



「樹が知らないなら、

 なおさら勇は分かんねェだろ。

 勇が戻ってきてから話せば?」



「そうですね。

 アレのことは、本人から

 聞いた方が早そうですし。」




「・・・赤ちゃん遅い・・・。」



「駿、勇のいないところで

 悪い噂をするとうるさくなりますよ。

 まぁ、今回は居場所がわかって

 いいですけど。」



「はっくしょいっ、
 
   はっくしょいっ、

     はぁっっくしょーいっ!!!」


   
がんッ!

    「うっ。」

ガラっ。



「ってぇ。

 誰か俺のこと馬鹿にしたろ!

 頭、思いっきり

 扉に打ちつけたじゃねぇか。」




「以外と近くに居たねぇー。」


「勇の野性的な勘と

 うるさいくしゃみも

 役には立ちますかね。」



「何の話だよ!!

 つうか、本当に頭いてぇ。」


「大丈夫だ、勇。

 これ以上現国の成績は下がらないだろ。」


「そりゃあ、ゼロよりしたは無ぇ・・・

 って、なんでキョウが
 
 俺のテストの点を知ってんだっ!?」



「ほら、勇。

 あんまり騒がないで下さい。

 美衣子さんが居るんですから・・。」

























 

 

 
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