Steady
「ほら、ぼさっと立ってないで。

 敦くんと再会するんだから、

 アヤはうんと可愛く

 着飾んなきゃ、ね」


澪は掴んだままの手を

そのままに私を

店内へと導く。


「で、でもミィ。

 私こういう服、

 着ないって言うか……。

 似合わないと思うし、さ」


こんな私でも

一応スカートやフリルのついた服は

何枚か持っているけれど、

でもそれを上手く

着こなせた試しが1回もない。


服に着せられている感が

どうしても払拭できないのだ。


だから、

いくら可愛く着飾ると言っても、

こういう類の服は

私にはまた浮いたものに

なるに違いない。


そう思っていると、

澪が大きな溜め息をつく。



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