御曹司なんてお断りっ◆
宣戦布告。
***
*****

今日も聞きなれた武の業務的な機械的な声が
頭に響く。

「・・・昴様、今日の予定は
 10時から◎◎商事と会談、そのあとランチもかねてーー」



安眠妨害だ。



あーぁ。
朝から、目覚めは最悪だ。

っていうかーーー

「なんで、武が俺のベッドルームいるんだよっ」



重い体を持ち上げて、
ベッドの端に立つ『優秀な秘書』をにらむ。

今日は土曜だというのにがっちり仕事を詰まらせている
優秀な秘書は相変わらず
冷たいまなざしで俺を見つめる。



「はぁ。」

わざとらしく、
武がため息をつく。


「おはようございます。
 
 いっときますが、現在9時15分です。」

は?

「おいっーーっマジか?!」

俺は急いで飛び起きる。

おいおい、
時間、ギリギリじゃないか?




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