御曹司なんてお断りっ◆
メアド
***


志保は、朝帰りのタクシーの中で
昔の淡い恋心を思い出していた。


あくびをかみ殺しながら、

・・・昔の思い出って
いいことばかりが残るっていうけど

嘘ね。

年を重ねるごとに、いら立ちが募るわ。


ふぅとため息をついた頃、家に到着した。



さっと支払って、
気が付かれないように
裏口の方からこっそりと自分の部屋へと戻る。



志保の部屋の
大きな窓ガラスをそーっと開ける。



建志に、一応 感謝しなくちゃね。


夕べの建志のアリバイ完了のメールを思い出して、
顔をしかめる。

はぁ。



急いで身支度を始める。
感傷に浸っている暇はない。

今日も仕事だ。


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