御曹司なんてお断りっ◆

少しの沈黙の後、

志保の声が聞こえてきた。


『昴さん・・・
 昴さんも一人しかいませんけど?』

「っ・・・・」

言葉に詰まる。
正論だな。




『昴さん。
 仕事を放棄して
 女性に媚びるような上司は願い下げです。

 
 きちんと、ご自分の
 仕事なさったらいかがですか?』


ぴっ。


ツーツーツー


言われるだけいわれて
そのまま通話終了。


何もいえなかった。


「ふふふふ。」

「昴様?」

笑いがこみ上げる。

ようやく来たエレベーターをあけたまま武が覗き込む。

「あははは。」


携帯電話を胸ポケットにしまい、
俺は爆笑した。



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