初恋は実らない

あの日の真実

長くなるのを承知で俺はアツシさんに話した。


実咲との出会い。
中学で一緒にバレー部を作った事。
高校受験の話も交えながら、俺がどんだけ実咲を親友として認めてたかも。
同じ高校に入って実咲にマネージャーを押し付けた事だって。


アツシさんに説明しながらも
なんだかんだと俺は実咲に甘えとったんがよう分かった。


そして・・・
一人の転校生、小西 恭子の出現で俺達の関係がギクシャクし始めたのも。


今なら
どうして、あんな女に憧れたりしたのか。


ホンマに憧れたんか？？


ただの、見かけだけのしょーもない女やのに。



アホやな、俺。


今なら分かる。
もし、あん時の…若かった俺に会えるなら

『あんな女は相手にすんな』

そう忠告してやりたい気分やった。