初恋は実らない
一生懸命、文を考えて打ち込む。

違う、違う。
ちょっとしたニュアンスとか、無駄に悩んでしまう。

打ち終えては読み返して消す。

以前なら――
何のためらいもなく送れていたメールが、今は送れない。


なぜか、ふと中川さんの顔を思い浮かべてしまった。

私がメールした事を中川さんが知ったら?
きっと・・・イヤな想いをするんだろうな。

どうしよう・・・。

でも、休部届。

出し忘れてる雅也くんが悪いんだよね?
自分を正当化して、また文を考える。

なるべくシンプルに。
要件だけで。

やっとの思いで作成し、「エイッ!」っと送信する。



・・・・・・。


♪~♪~♪

程なく戻って来たのは・・・

雅也くんからの返信ではなく。
送信エラーを告げる事務的なメッセージだった。


ひょっとして、アドレスを変えちゃった?
それとも・・・

私は受信拒否されちゃったのかな・・・。

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