凶悪ペンギン。
 
……しろ、しっかりしろ、しっかりしろ、しっかりしろ、しっかりしろ、しっかりしろ、しっかりしろ、しっかりしろ……よしっ。



まず、フネってヤツに乗っけられちまってんだよな。
これは一体どこに行くんだ?

っていうか、オレ様達の群れはどこだ?
もう方角も分かりゃしねえ。



……ん?

この状況は、もしかして──絶体絶命ってヤツじゃねえのか?!
オレ様の腕の見せどころか、よし、むんっ。

なんだよ、そんなシケタ顔すんじゃねえよ。
美人が台無しだぜ、お嬢さん。

まったく、仕方ね……?



んあっ?!



「Συτι,Шχγδ(ほんっと可愛いなっ)」



ぐあっ……!

白毛皮の方かっ!
ち、ちくしょっ、また掴まれた!

こうなったら……必殺、徹底的に手足攻撃だっ!

お嬢さん、よく見てなっ。
手足を徹底的にジタバタするだけさ、ちょっと鳴き声なんかを出すのもイイんだぜ!

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