花恋-はなこい-
圭輔とその女の子が

手を繋いで歩いていた

わけではない。


そんなに親しい感じも

そんなには感じなかった。


でも、事実、

圭輔は1人の女の子と一緒にいた。


その事が真由の心に

大きな闇をつくっていた。


「けいくん、

 そんなこと……しない、

 よね?」


また涙が出そうになるのを

こらえながら小さく言う。


もう考えるのはやめよう―――


そう思い、

真由はそのまま静かに目を閉じた。




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