花恋-はなこい-
杏奈の言葉に

真由はこくりと頷く。


そしてもう一度、

深い溜息をついた。


「香坂君には訊いてないの?」


「訊けるわけないじゃん! 

 ……訊きたくても、

 怖くて訊けないよ」


真由は今にも

泣き出しそうな潤んだ瞳で

こたえた。


そんな真由の姿に

杏奈は優しく肩を撫でると、

「気になるかもしれないけどさ。

 あんまり深く考えない方がいいよ。

 香坂君、

 そんな人じゃないと思うし、ね」


と、真由の心を

落ち着かせるかのように優しく言った。


「うん」


まだ心の中が上手く整理しきれないが、

真由は杏奈の優しさが

嬉しく微笑し頷いた。




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