恋愛アルバイト


「俺が雇ってやろうか?」

「は?」


すると、野崎慎は私の耳元で、


「時給1,000円、俺の彼女役。」


ふたりしか聞こえない声でそう囁いた。




………、





「ぱーどぅん??」

「だから、俺の彼女役、時給1,000円。」


野崎慎は、自信満々にそう口にする。

時給1,000円……、



一時間1,000円。

朝+昼休み+放課後=約二時間。

一か月の登校日数約二十日間。

二時間×二十日間=40,000円




……四万円?!!!


これは……なかなか美味しいんじゃないか?!


私は目を輝かせた。


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