しあわせおばけ

…え…?



今のは、何だ。

今の、背後から聞こえた声は。



また幻聴…?

いや、それにしては、妙に鮮明だった。

とすると…。



―…俺は我が耳を疑いながらも、背後に冷たい気配を感じ、振り向かずにはいられなかった。



ゆっくりと、恐る恐る、首を後ろに回した俺の、

その目に映ったものは…―



現実世界を現実的に生きる俺としては、俄かには信じられないものだった。



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